Scene.43 最終章。 本屋から、ありがとう! そして、・・・・
高円寺文庫センター物語㊸
♪ズジャカジャーン プオッポプポボゥボ♪ ヅンダダダダーン♪ ビンビンビンビン♪
イェイ♪ 清志郎さん! いつものメイクとファッションで決めて、ステージに颯爽と登場してきた!
迎え入れるフルバンドの中でも、聞き馴染のある梅津和時さんと片山広明さんのサックスがひと際、響いてくる!
「トランジスタ・ラジオ」のイントロに、ブッ飛んじまったぜ!
『Kiyoshiro Imawano WANTED YAON 2003 Aug.17 th Tokyo-Hibiya YAON』
しょっ端からソウルフルにブッ飛ばすので、3000人の観客はみんなスタンディング。野音のステージを、所狭しと駆けまわる清志郎さんを、ボクらは特等席からやや高い目線で捉えていた!
ステージから放射状に広がる観客席、アリーナ席の最後尾からはすり鉢上に高くなってゆく。
野音の出入り口地面と同じ高さにあるのが、ボクらの物販テントが設けられていたところ。コンサートが始まれば、売店は用無しなので清志郎サウンドに踊りまくるしかない!
文庫センタースッタフはもちろん、物販の応援に来てくれた本店の社長や田さんに大林さんもみんな笑顔!
LOVE&PEACE!
「イェイ♪」
わお! 清志郎さんが、ボクってわかったのか手を振ってくれた。「きみがボクを知ってる」。
この日の販売用の本やCDが入ったいくつもの段ボール箱を、駐車場に止めた愛車から物販用に用意されたテントに運び入れている時だった。
気持ちEよ。コンサートでの販売商品を、わがフォードにりえ蔵と共に乗せて入るのは、関係者用駐車場。
ダイヤモンドのような、お月様は出ていないけど。心配な雨模様も曇り空に変わり、東京のど真ん中、日比谷公園の緑が息を吹き返した8月17日の日比谷野外音楽堂。
リハーサルは、商品の搬入中に横目で見させていただいた。ステージには自転車に跨って、漕ぎ続けている清志郎さんがいた。
文庫センターの握手会で、二度も逢うことができた時のまま、穏やかな表情のリバプール一中の同級生だぜ!
おぅ~まさに、雨上がりの夜空にぃ!
ステージの清志郎さんに向かって、右手の拳を振り上げてスタンディング&ジャンプでノリノリに爆音を浴びていた。
徐々にバンドのメンバーが減ってゆき、清志郎さんが一人になってアコギを抱えて歌いだす。もちろん、名曲「スローバラード」さ。胸に染み入って、涙が出そうになる!
そして、やはりか!
「あこがれの北朝鮮」や「君が代」と、メッセージソングの連続に、お互い闘ってきたなっと胸が熱く熱くなってきた。闘うロックスターを、持てた倖せ!
イェイ♪ 愛してます!
まぢかで見るスターは、いつものように決めて! ド派手なメイクとファッションで、尖りまくって眩しいぜ。
「うっわ、店長!
開門と同時に、お客さんがこっちに突進してきますよ!」
「半分は客席に駈けて行くけど、かなりの人数がこっちに来るな!
いいね、みんな。
現金の出し入れは社長だけだから、速やかに暗算して代金とお釣りを伝えてね!」
押し寄せた大軍を相手の物品販売なんて、後にも先にもこの時だけ。最初に突撃してきたお客さんが去ったと思えば今度は、席を確保したお客さんが次々とやって来る。
総勢9名のスタッフで、いったい何人のお客さんを相手にしているんだろうと、一歩引いて見渡してみれば、予約受付の担当者は冷静に対応している。助っ人にも書店員がいるとはいえ、感動的な光景だった!
そう、「遊びじゃないんだっ」
清志郎さんが、相馬公平さんのお話に絵を描いた近刊書『おとうさんの絵』。せがわきりさんとの『ブーアの森』に続く絵本が、この秋に出るのを控えて先行予約受付を野音のコンサート会場で任せてくれた。
清志郎さんと、マネージャーさんの粋なLOVE!